ツイキャスの源泉徴収導入は他人事ではない話【ふわっち配信者向け】

ツイキャスの源泉徴収導入は他人事ではない話【ふわっち配信者向け】

ふわっちと併用してる人も多い配信サービス「ツイキャス」が源泉徴収を導入しました。

これはあくまで個人的な勝手な予測ですが、
ふわっちにもいずれ時間の問題で導入されるはずです。

源泉徴収導入で困るのは脱税をしている人だけで、税務署にも納税者にもメリットがあります。

ツイキャスの源泉徴収導入については質問もいくつか届いています。

そこで、気になるポイントをまとめました。

本記事の内容

  • そもそも源泉徴収とは?
  • ツイキャスの源泉徴収導入で具体的にどう変わる?
  • 配信者の収益は既に税務署にバレている
  • ふわっち配信者として今からしておくべきこと

あまり難しいことを話しても分かりにくくなるだけなので、
できるだけ簡単にひとつずつ説明していきます。

目次

そもそも源泉徴収とは?

ツイキャスの源泉徴収

源泉徴収とは、簡単にいえば「税金の分割型前払い」です。

これまでは、ツイキャスは「配信収益はそのままお渡しするので、税金を払う必要がある場合は各自で確定申告をして税金を払って下さいね」でした。

それが「およその税金を差っ引いた配信収益をお渡しします」に変わったということです。

支払側が給与や報酬を払う前におよその税金を予め差し引いて、
受取人側に代わって税務署に税金を納付します。

会社員の人にはお馴染みの「税金の天引き」ですね。

支払い先が法人の場合は基本的に源泉徴収の対象外になりますが、
ツイキャスなどの配信サイトの配信者はほとんどが個人です。

源泉徴収導入後は、運営がおよその税額を毎月天引きしてから配信者に報酬が支払われます。

源泉徴収の導入によっていよいよ物理的に脱税ができないようになります。

ツイキャスの源泉徴収導入で具体的にどう変わる?

配信サイトの源泉徴収導入による配信者への影響

ツイキャスに源泉徴収が導入されることで、具体的に3つの影響があります。

  • 税金が天引きされるので申告漏れが防げる
  • 税金を払い過ぎるケースも多くなる【対策あり】
  • 過去の脱税がバレる(稼いでいる人であればあるほど)

それではそれぞれを深掘りして解説します。

税金が天引きされるので申告漏れが防げる

これまでは配信報酬は源泉徴収されていなかったため、
課税所得が発生する場合は自ら確定申告をして税金を払う必要がありました。

ゆえに、一部の人は所得を申告せずに脱税をしていたわけですね。

それが11月のリニューアルで源泉徴収が導入されたことで、
配信者には税金を払った後の報酬が支払われるようになりました。

脱税をしていた人は困るでしょうが、正しく納税しようと思っている人にとっては申告の手間が省けるという大きなメリットがあります。

ただ、配信者にとっては納税忘れや申告漏れが防げるメリットもある一方で、
デメリットもあります。

起きる可能性があるデメリットについては次の項目で解説します。

税金を払い過ぎるケースも多くなる【対策あり】

源泉徴収が導入されることで、何もしないでいると税金を必要以上に払い過ぎるケースが出てきます。

もちろん全員ではなく、「人によっては」というのが大前提ですが。

というのも、源泉徴収というのは単純に配信報酬にかかる税金を算出しているため、
経費や控除は反映されていません。

正しい税額を出すためには、確定申告が必要です。

一概には言えないものの「通信費の一部」くらいは十分経費となる人も多いはずで、
控除についても何なり1つ2つくらいはあるという人も多くいると思います。

その場合は確定申告をすると課税所得を減らすことができるので、
払い過ぎた税金を「還付」という形で取り戻すことができます。

一方で、少しの払い過ぎであれば「国に寄付した」と思って、
確定申告をせずにそのままにしておくのもひとつです。

多く払い過ぎた税金はそのまま国庫に入るので、無駄にはなりません。

過去の脱税がバレる(稼いでいる人であればあるほど)

ここは最も大きな影響が出るポイントです。

これまで課税所得があるにも関わらず無申告だった人は、
源泉徴収導入をきっかけに過去の脱税がバレます。

例えば、2021年に源泉徴収が導入されたとした場合、
何年も高額の報酬を得ていたにも関わらず無申告だった人の納税はこんな感じになります。

  • 2019年…0円
  • 2020年…0円
  • 2021年(源泉徴収が導入された年)…100万円
  • 2022年…100万円
  • 2023年…100万円
  • ※数字は適当です。

いきなり源泉徴収に切り替わった年から高額な税金が納められるのは、
一般的に考えてやっぱり不自然ですよね(笑)。

税務署からすれば「源泉徴収前までは無申告だったんじゃないの?」と考えるのがむしろ自然です。

源泉徴収が始まったタイミングと同時に税金が納められたということは、
可能性としてはほぼ次の2つしかありません。

  • 源泉徴収が導入された年と時を同じにして偶然稼ぎ始めた人
  • 源泉徴収が導入されたことで税金が支払われてしまった無申告者

前者なのか後者なのかは過去の報酬額を調べれば分かるわけなので、
税務署からすればそんなことは簡単に調べられるというわけですね。

稼いでいる人であればあるほど0円との落差が大きくなるのですぐにバレますよ。

配信者の収益は既に税務署にバレている

支払調書の提出

とはいっても、「そんな調査は1人1人にしないでしょ?」と思っている人もいるようで、
先日そんなお問い合わせもいただきました。

でも、違うんです。そもそもが違うんです…。

ここでは分かりやすくするために、ツイキャスを例にしましょう。

税務署は税務調査をして配信者の収益を調べるわけではなく、
それ以前に事業者は支払調書という法定書類を税務署に提出しています(義務)。

ちなみに支払調書とはこんな書類。

支払調書

ご覧いただけば分かる通り、いつ、誰が、誰に、どんなお金を、いくら支払ったのかの記入欄がありますよね。

それでもまだ信じない方に向けて、これはツイキャスも公言しています。

「弊社から税務署に対して支払調書は提出しますが~」と書かれていますよね。

事業をしている人にとっては当たり前の話なんですが、「支払調書」の存在を知らない人も多いかもしれませんね。

配信者がリスナーとワイワイ楽しく配信を楽しんでお小遣い稼ぎをしている間にも、
税務署と企業は見えないところでしっかりと法定調書のやり取りをしているということ。

彼らにとってはビジネスなので当然ですが、そのことはしっかり理解しておきましょう。

ふわっち配信者として今からしておくべきこと

配信者は今から記帳をしておくべき

源泉徴収は脱税を抑止する有効な手段なので、
おそらく各配信サイトにも時間の問題で導入されるはずです。

本来であれば源泉徴収の有無や報酬額に関係なくしておくべきことですが、
源泉徴収が始まることを見据えて記帳は今から絶対にしておきましょう。

会計処理のすべての基本になるのが「記帳」です。

源泉徴収導入の有無を一旦置いておいたとしても、
記帳をしておくともし税務署から配信収入の問い合わせがあった時も安心です。

例えば、やよいの白色申告オンラインなどであれば完全無料で簡単に使えるので、
配信収入の帳簿付けくらいにはおすすめです。

パソコンやスマホからお小遣い帳感覚でサクサクと帳簿を付けられますよ。

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