税務署からお尋ねが届いた時に必ず守りたい3つのポイントは?

税務署からお尋ねが届いた時に必ず守りたい3つのポイントは?

今年も税務調査の季節がやってきました。

以前に「税務署からのお尋ねや連絡が来るのはいつ?」という記事でも紹介しましたが、
税務署は確定申告期間を終えた3月中旬から6月末までは申告の内容を精査しています。

そして、7月から年末にかけて”精査のうえ疑問点がある人”に対して順次連絡をしていくというのが主な通常スケジュールです。

ここでは、そんな税務署によるお尋ねの内容や、
お尋ねが届いた時に必ず守りたい3つのポイントを紹介します。

配信者を含むインターネット収入を得ている人への税務調査が増えている理由についても解説します。

目次

税務署からのお尋ねの内容

税務署からのお尋ねの文書の内容

なかには無予告調査というアポなし即調査もありますが、
基本的にはまず最初は税務署から「お尋ね」と呼ばれる文書が届くのが一般的です。

もちろん税務署はいきなり「脱税してるだろ!!」と言ってくることはなく、
大体の場合は次のような内容の文書になっています。

  • ○○についてのお尋ね
  • (無申告の場合)お忘れになっている申告はございませんか?
  • (申告をしている場合)令和○年の申告についてお尋ねしたいことがございます。

担当者や用件によって文書の内容は多少異なりますが、
とにかく「お尋ねしたい」というところから話のきっかけが作られます。

お尋ねの文書には回答の期限日が設定されていることが多いので、
正確に回答するための書類や帳簿等の準備時間も逆算してきちんと対応しましょう。

お尋ね(行政指導)に法的義務はないので対応しなくても罰則はありませんが、
対応しなければ余計に怪しまれて税務調査(行政処分)に発展する可能性も高くなります。

税務調査(行政処分)になると法的拘束力が発生します。行政指導のうちに自ら連絡をすることが大切です。

税務署からお尋ねが届いた時に必ず守りたい3つのポイント

税務署からお尋ねが届いた時には必ず守りたい3つのポイント

残念ながら、お尋ねが届いた時点でその人は税務署から既に注目されています。

それがうっかりミスにしろ、悪質な脱税にしろ、
税務署に疑問を持たれていることには違いはありません。

お尋ねへの対応次第でその後の運命が左右することもあるので、
次の3つのポイントを押さえておくのがおすすめです。

お尋ねへの回答は心証が大切【税務署職員も人間】

お尋ねが届く前まではあなたは大勢いる申告者の1人に過ぎませんが、
お尋ねが来た後は「個人と税務署職員」という1:1の関係になります。

意外かもしれませんが、ここに来て大切になるのが「心証」です。

  • 回答期限を守る
  • 言葉遣い
  • 字の丁寧さ
  • 正直さ
  • 信頼感が得られる言動

このあたりがとても大切になってきます。

これまでの帳簿や資料をしっかりと揃えて見直し、
「数字を間違えないこと」を意識しながら回答しましょう。

もちろん態度が良く字が丁寧だから許されるわけではありませんが、適当な対応をされれば「この人は信用できないな」と思うのが人間です。

嘘は厳禁【必ずバレます】

税務署からのお尋ねに嘘は厳禁

お尋ねへの回答に関して、嘘は厳禁です。

お尋ねが届いた人は既に注目されている対象者で税務署も注意深くチェックをするので、嘘をついても100%バレます。

税務署がお尋ねをしてくるケースは次のどちらかの場合がほとんどです。

  • 税務署側も本当に分からなくて単純に尋ねたいだけの場合
  • 既に税務署が脱税を把握している場合のファーストアクション

前者の場合、素直に質問に回答すればいいだけなので問題はありません。

後者の場合は既に不正がバレているので、接点を持つことで人間性を見たり、
相手がどういう反応をするのか様子見で泳がされているだけです。

彼らは百戦錬磨の交渉や心理戦術のスペシャリストです。

過去の収入や申告でも思い当たる節があれば正直に申告する

指定された年の申告に限らず過去に無申告や過少申告がある場合は、
まとめて正直に伝えましょう。

お尋ねまで届いているのであれば過去の悪事はどの道バレるか既にバレているので、
自白したほうが税務署からの印象も良いです。

税務署は「悪意の無い単なるうっかり間違い」なのか「嘘・隠ぺい」なのかを重視します。

嘘をつき続けていると悪質とみなされ、重加算税などが加算される場合もあるので注意して下さい。

コロナの影響で税務署からのお尋ねや調査は増えた?

コロナの影響で配信者へのお尋ねや調査が増えた?

コロナ以前より税務署は近年の傾向としてYouTubeや各配信サイトの配信者、仮想通貨、FXなど、
インターネット収入を得ている所得者に注目していました。

その理由は簡単で「脱税をしている人間が多いから」です。

そして、これはあまり知られていないかもしれませんが、
コロナをきっかけにして税務署も税務調査の行い方を変更しています。

コロナ流行前は税務署も大小関わらず実地調査をたくさん行っていましたが、
税務調査が再開した昨年からは調査件数を減らしつつも1件あたりの追徴税額を増やしています。

これは国税庁もホームページで公表しています(以下、参照リンク)。

コロナ対策として、税額は伸ばしながらも実地調査の件数を減らしているわけですね。

ご存知の通り、配信者や株やFX、仮想通貨などで稼いでいる人は、
一般的な会社員の収入をはるかに凌ぐ金額を稼いでいる場合も多いです。

税務署としては多額の追徴課税が望めるこの上ないターゲットになります。

そりゃ狙われて当然ですよね。税務署からすれば「宝の山」です。もし自分が税務署職員なら、自分も配信者を狙います(笑)。

特にお尋ねが来るレベルの報酬を得ているような人気配信者であれば、
延滞税なども含めた脱税額はけっこうな額になっているはず。

ここ数年のうちに「配信者〇〇が多額の追徴課税を払った」というような話を、
いくつか聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?

一部の配信サイトは源泉徴収を開始しましたが、配信者の脱税は相変わらず多いようです。

今後も配信者にはお尋ねが続々と届くはずです。

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